top of page

日本化粧品マーケット構造分析レポート(簡易版)




日本化粧品マーケット構造分析──2026年版

■ 市場規模と成長動向日本の化粧品市場は2024年度2兆5,800億円、2025年度2兆6,500億円と予測され、前年比2.7%の緩やかな成長が続いている。市場の高機能・高付加価値化による単価上昇と、インバウンド需要の回復が主要な成長要因である。

■ 1. フレグランス成長──3.99% CAGRフレグランス・香水市場は年平均成長率3.99%で全体市場を上回る成長を遂行している。ウェルネス・アロマセラピー需要の高まり、ホームフレグランスの拡大、プレミアムブランドの新規参入による単価上昇が牽引役である。デパートメント販売では特に高価格帯製品のシェアが拡大しており、今後のマーケティング投資優先度が最も高い領域である。

■ 2. 韓国コスメの攻勢──市場シェア30%超韓国化粧品の日本への輸入額は2024年に1,342.9億円に達し、全化粧品輸入額の30.3%を占める圧倒的地位を確立した。2021年の587億円から3年で228%の急成長を遂行し、フランス(18.1%)、中国(12.4%)を大きく上回っている。消費者購入率は2019年の0.4%から2023年に2.6%へ6倍以上に拡大し、年代別には20代から40~50代以上へと拡がっている。グローバルには韓国化粧品輸出全体が2025年114億ドルの過去最高を記録し、米国向け(22億ドル)、中国向け(20億ドル)に次ぎ、日本向け(11億ドル)が第3位として重要な市場となっている。

■ 3. オフライン流通が主導──EC化率8.82%日本化粧品市場の流通構造は極めてオフライン依存的である。オフライン店舗(デパート、ドラッグストア、大型スーパー、専門小売店)が全体の91%以上を占め、EC市場は8.82%に留まり、全産業平均(9.78%)を下回っている。これは化粧品購入における「試用体験」「対面アドバイス」の根強いニーズを反映している。韓国コスメは楽天、ロフト、アットコスメなどのオムニチャネル展開に積極的であり、2020~2024年に年平均100%以上の売上成長を実現している。

■ 4. ナチュラル・オーガニック市場──踊り場から伸びしろへナチュラル・オーガニック化粧品市場は年3.1%の緩やかな成長にとどまり、企業別の二極化が顕著である。成長企業は天然成分の機能性(抗酸化、抗炎症、保湿)を科学的に実証し、プレミアム価格帯で展開する一方、衰退企業は「ナチュラル」というコンセプトのみに依存し機能性訴求を欠く。機能性×自然派の融合──エイジングケア×天然成分、敏感肌ケア×ミニマルフォーミュレーション、サステナビリティ×プレミアム価格設定──が今後の伸びしろであり、矢野経済研究所は同市場の今後年3~5%成長を予想している。

■ 戦略的含意韓国コスメの市場浸透により、国産ブランドの国際的差別化と高付加価値ポジショニングが急務である。フレグランス、エイジングケアなど高付加価値セグメントでの科学的根拠に基づく機能性訴求とプレミアム化による差別化が必要である。同時に、オムニチャネル戦略浸透に伴うEC化率の段階的上昇は避けられず、オフラインとオンラインの統合流通戦略構築が経営課題である。

【出典】矢野経済研究所、財務省貿易統計、日本輸入化粧品協会、韓国食品医薬品安全処、IMARC Group、インテージSLI、CJオリーブヤング、経済産業省

 
 
 

コメント


bottom of page